<暗い顔した初めてのお客さんが何も言わずにうなだれて座る>
へいらっしゃい、 ラーメン?でいいすか?
‥‥。
ラーメンでいいよね、うちはラーメン屋だから、 ヨッシャ
ちょっと時間かかるけどいいかな、じっくり味を仕込むのに時間が必要なんだ。
遅いからって帰っちゃだめだよ、お客さん専用のラーメンだから。
うちのラーメンは不思議なラーメンと言われているんだ。
<大将は楽しそうに身振り手振りを交えて「世界で一つだけの花」を口ずさみながら、ツーコーラスを歌い ラーメンをゆっくり作った>
へい、お待ちぃ。
世界で一つだけのラーメン、美味いよ~。 食べて8時間過ぎると不思議さがわかるラーメンの
出来上がり、チャーシュー一枚サービスしといから。
どう、美味かったろー。
‥‥。
ん? 1000円?
はい、おつり400円
今の時間うちはお客こないんだ、だからゆっくり時間かけて専用ラーメン作れる、明日も待ってるよ、
売上に貢献してよ、きっとだぜ。
<大将は シャイに、「ご来店ありがとう」>